山形県の天童市に立つ鈴立山若松寺は、およそ1300年前、奈良時代の西暦708年に行基菩薩が開山した霊場です。
その後、平安時代の西暦860年、山寺の立石寺を開山された慈覚大師が当山の山頂付近にあった御堂を現在の地に移し、今の若松寺に至ります。

若松寺の弁天様は、奥の院の本尊で、弁財天とその眷属の十五童子像とともに、八臂で宝珠や剣を持っている姿で表されています。
若松寺の弁天様は寺伝によると、弘法大師が一千座の護摩の修行をし、その灰を以って壱寸弐分の尊像を造り、御腹籠りに秘すとあり、明治28年に本秘佛の有無を確かめた処、確かに安置せりとの文書があり、それ以降、百十二年もの間厨子の扉は閉じたままであります。

そんな観音堂では例年10月に「弁天まつり」が行われており、財運、智慧、長寿などの福徳円満の祈願を行うため、多くの参拝客が集まります。