ひとつもの神事は全国でも奇祭と言われている独特の祭りです。一つ目のわら人形を奉じ、注連たすきをかけた世話人が氏子区域を練り歩き、人形を大宝沼(現在は糸繰川)に流して終わります。
世話人が一列になって提灯を持ち町内を練り歩く姿は、一種不気味さすらあり、奇祭を言われるだけあると納得してしまいます。

そもそもは、昔、青竜権現(大宝沼に住んでいたとされる白い大蛇)に、若い娘を人身御供にする風習があったが、ある時娘の代わりに一つ目のわら人形を作って差し出したところ、白蛇は恐ろしがって沼から逃げ出し、以降人身御供がなくなった、という伝承によるそうです。