せり込み蝶六踊りは、江戸時代、全国に口説を広めた越後のごぜ達によって伝えられました。
それを地元の先名米次郎、中森重次郎によって、毎年お盆にお寺やお宮の境内で笠や提灯などを持って先祖の御魂を祈り、豊年を祈願し、踊り明かしたのが始まりといわれています。
せり込み蝶六の踊りの基本は、念仏・祈り・感動・喜びからなる「踊躍歓喜(ゆやくかんき)」であり、扇子を持って踊る理由は末広がりでめでたいからといわれており、激しい音頭のリズムに合わせて踊る様がまるで極楽蝶のようだということからその名前が付けられたといわれています。
また、昭和21年の富山県民謡大会において当時の民謡研究家が、せり唄とごぜ唄の口説をあわせ「せり込み蝶六」と命名し、音頭とりと踊り手が競う様子を言い表したともいわれています。
現在は毎年8月第1金土日曜日に行われる「じゃんとこい魚津まつり」のメイン行事のひとつとして、最終日の夕方からせり込み蝶六踊りの街流しが行われ、地区や企業などの団体チームごとに趣向を凝らした踊りが披露されています。