都内各所にある武尊神社の本社で、郡内の総鎮守であった古社である片品村の武尊神社。
この神社には奇祭として知られる「猿追い祭」が毎年旧暦9月中の申の日に行われます。
その昔、武尊山の岩屋に白い毛の大猿が住み着き村の人に危害を加えていたが、武尊様の神が退治してくれたという由来があり、およそ300年の歴史があるといわれています。
この祭りでは、花咲地区の酒番と櫃番が持参した酒と赤飯を社に供えた後、宮の前で東西に分かれ互いに「エッチョウ」「モッチョウ」のかけ声で赤飯を投げ合います。
かけ声には永く栄えようとの祈りが込められているそうです。
酒を酌み交わした後、氏子が扮する白猿が宮を3周します。
その際、追う者たちは決して猿を追い越してはいけないという決まりがあり、勢い余って猿を追い越すと農作物は不作になるという言い伝えがあるそうです。
このお祭りは国の重要無形民俗文化財に指定されています。