大富神社の「神幸祭」は、美しい山車が市中心部を巡る地元の春の大祭で、毎年4月30日と5月1日の両日に行われています。起源は古く、天平12(740)年の藤原広嗣の乱の際、戦勝を祈願して出兵した5軍の大守たちが、その鎮圧に大きく貢献し、神力の偉大さに神威に敬意と感謝を表して行なった神事だとされています。

前日の4月29日から汐かきと呼ばれる準備があり、大祭の1日目は舟歌の奉納から始まり、荘厳な山車が各所を巡り合流しながら神幸場まで登ります。2日目はお立ちの神事のあと大富神社へ戻りますが、両日とも地区ごとの氏子が総出で参加し、地域が一体となる盛大で迫力のあるお祭りです。