北薩摩にそびえる秀峰・紫尾山、紫尾神社はそのふもとに約1500年前に空覚上人によって創建された神社です。山奥にある便利とは言えない場所ですが毎年初詣には1万人もの参拝客が訪れます。またこの神社の拝殿の下から湧き出している山峡のいで湯と言われる紫尾温泉は、別名「神の湯」とも呼ばれています。

400年も前から豊富にこんこんと湧き出ていて、渋柿も一晩漬けておくと渋みが抜けるという神秘的な温泉です。専用の露天浴槽に夕方5時半から翌朝7時半まで、一晩ゆっくりと浸かった「あおし柿」は、ほのかな硫黄の香りと独特の甘みがあって人気です。最盛期には県外からも送られてきて入浴する柿もあって一晩に1トン(100袋)近くの柿が入浴する日もあります。