ユネスコ世界文化遺産に登録されている京都の上賀茂神社にて、毎年五月の賀茂祭(葵祭)の前儀として行われているのが賀茂競馬(かもくらべうま)の神事です。日本古式の競馬は平城宮、平安京でさかんに催されてきた宮中行事で、その後廃れていきますが、1093年(寛治7年)に上賀茂神社に神事として移されて以降、2019年で926回目を迎える歴史と伝統の行事です。
調教されていない馬を左右に配し、直線コースを二頭の馬で乗尻と呼ばれる騎手が、右方と左方に分かれて巧みな馬術を駆使して勝敗をかけて走り、左方が勝つと豊作になると言い伝えられています。
「徒然草」にも記載がある賀茂競馬の神事は一見の価値があります。ぜひ足をお運びください。