寒さ厳しい成人の日の朝、熊野神社の境内で、町内では珍しい「お祈り」と呼ばれる弓取の神事が行われます。

2匹の大蛇を退治した修験僧と村の若者の勇気を伝える行で、「よぼしき(村で一人前の男と認められる儀式)」を受けた村の6名の長男たちが、それぞれの家で身を浄めて熊野神社へ集合します。
狩衣と烏帽子に身を包んだ若者たちは、神社と会議所に安置されてある観音様に参詣した後、境内の拝殿の前から「おろち塚」という場所へ向かって矢を放ちます。

日野にとっては、民族学上で非常に貴重な祭の1つとなっています。