数多くの民俗文化財が存在する三島村の黒島片泊で行われる「黒島片泊太鼓踊り」もその一つです。この踊りはカネ(花笠)2人、中太鼓(袴)1人、ジュウテ(手ぬぐいを被る)10人、ヘヤ(大太鼓を抱く、背中に矢旗)10人で踊ります。

入場してカネと中太鼓を挟んでその両側にジュウテが並び、さらの外側に大太鼓のヘヤが並ぶという4列縦隊の形で踊ります。4節の歌をジュウテが両手にシベ(紐など房がついた飾りの事)を持って踊りながら歌い、花笠のカネは女装した男性が踊ります。

ヘヤの大太鼓は背中に矢旗を3本背負い、その矢には色とりどりの紙片をつけて背負っています。現在踊りの担い手が少なくなってきていて島出身市がこの踊りのために帰省し、その伝承を守っている貴重な踊りでもあります。