千葉県館山市の那古寺は真言宗の古刹です。補陀落山という山号は観音様の住む浄土を意味するもので、養老元年(717年)行基が海中から拾いあげた霊木で観音像を刻み天皇の病気治癒を祈ったのが始まりといいます。源頼朝や足利尊氏らの信仰を集めて栄えました。坂東三十三箇所観音巡礼の結願寺となっており、今も参拝者が絶えません。

那古寺の節分会は、毎年2月3日に行われます。節分は立春の前日季節の変わり目に生じる”邪気”を祓い新しい年の豊作や招福を祈る法要です。法要の後日本舞踊の奉納があり、追儺の豆まきは僧侶、年男など大勢の福男によって盛大に行われます。豆はもちろん餅まで撒かれます。