足利に春を呼ぶ伝統行事「節分鎧年越」が節分の夜に行われ、板東武者に扮した市民200人余りが参加する行列が勇壮に繰り広げられます。

鎧・冑に身を固めた板東武者が、法螺貝・陣太鼓を鳴らしながら、歴史絵巻さながらに大通りを行進し、織姫公民館から国宝鑁阿寺まで練り歩きます。

足利氏宅跡の鑁阿寺に到着すると、足利氏代々の供養と市の繁栄を祈願し「願文」を奉読します。本堂で武者たちが「追儺式」を行った後、「エイ、エイ、オー」と勝どきを上げます。

約750年前の鎌倉時代中期、足利義兼の孫、泰氏が一族の結束と勢力を誇示するため、板東武者500騎を鑁阿寺南大門に勢揃いさせたという故事にちなんだ古式ゆかしい行事です。