「那智の扇祭り」は、熊野三山の一つ熊野那智大社の例祭で「那智の火祭り」としても親しまれており、平成27年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。熊野の神々はもともと那智の滝付近でお祀りされていましたが、1700年前に現在の那智山中腹にお遷ししました。

この祭典は熊野の神々が年に一度もともとお祀りされていた御滝本に里帰りをし、ご神威新たにするという神事です。神々を御滝の姿を表した高さ6メートルの十二体の扇神輿に移し、御本社から御滝へ渡御をなし、参道にて重さ50~60キログラムの大松明でお迎えし、その炎で清める神事です。