旧正月の早朝に、干潮のワカメを刈り取って神前に供える神事です。ワカメは「新しい年に万物に先駆けて芽吹く」ことや「人の手を借りずに生い茂る」ことから縁起物とされ、一年の平穏と海の安全、豊漁などを祈願します。

1300年の歴史を誇り県指定無形民俗文化財に選定された他、松本清張の小説にも描かれている伝統的なお祭りです。戦前までは、「見ると目が潰れる」と伝えられていた秘儀で、当日は神秘的な空気に包まれます。

境内の焚火から3メートルほどの松明に火を灯し、神職が炎の明かりを頼りに海へに入りワカメを刈り取る光景は大変貴重です。