毎年1月7日に福岡県糸島市の老松神社にて開催される鬼払い行事です。平安時代、疫病が流行したとき疫鬼を祓うためにはじめられたと伝わっています。鬼に扮した氏子たちが、朱塗りのお面を被った大鬼を先頭に町内の罪や穢れ、うをを背負って神社を出ます。「鬼じゃ、鬼じゃ」の掛け声とともに町中を駆け巡り、川までお汐井とりに向かいます。

夕方からはおにすべ神事が行われ、お汐井とりから戻った大鬼が神社本殿に上がろうとするのを当番町の長老が豆をぶつけて本殿横の鬼すべ堂に追い込みます。いわゆる節分のかたちです。大鬼がこもった堂を小鬼たちが松の枝を燃やした煙で大鬼を燻りだし、罪や穢れを追い払うというものです。

この日は、家内安全や学業成就、商売繁盛、五穀豊穣などの祈願が込められた「うそ」が売り出されます。