毎年8月に行われる田名部まつりは、歴史が古く370年も受け継がれています。

江戸時代には南部藩の代官所が設置され、この土地の文化、産業などが栄えました。

田名部地区は港こそないものの、北前船の往来によって地元の海で獲れるアワビやなまこなど関西方面に出荷されていました。

そして関西や長崎から、多くの物品が入ってくるようになったのです。

祭りの山車も京都を始めとして各地から影響を受けています。田名部まつりでは昼と夜、山車の様子が、がらっと変わります。

昼間は京都の祇園祭りの流れを汲んだ、きらびやかな山車が町を厳かに巡行します。夜になると秩父地方のお囃子の影響を受けた山車の引き回しへと様変わり。

祭り初日には、おしまこ流し踊りの列が町中に続きます。祭り中日には、神輿祭そして最終日の夜、町内の山車が合流して互いに酒を酌み交わします。

この様子は、見ごたえのあるものです。互いの山車が来年の再開を誓って、戻っていきます。