鹿角市にある綿木塚は昔の悲恋物語を今に伝えるもので、かつてこの地を治めていた狭名の大海の娘、政子姫に恋をした綿木売りの若者が三年間綿木の束を姫に届けた末、恋は叶わずに二人とも嘆き悲しみ死んでしまいました。

不憫に思った大海が、二人を夫婦として埋葬したのが綿木塚で、毎年8月4日には二人の霊を慰める法要が静かに営まれています。

この物語は能や戯曲、短歌の題材にも取り上げられ、綿木塚は古今和歌集にも詠まれています。