梅田にある法清寺では毎年3月18日に「かしく祭」が行われます。
かしくの由来は、北の新地新屋敷の遊女であるかしく様は、平素はおとなしいが、お酒を飲むと人が変わったように前後を忘れる癖があり、兄の吉兵衛からいつも意見をせられていました。ある日、お酒のことからいさかいとなりついにあやまって兄を傷付けてしまい、その罪でかしく様が処刑せられたのが、3月18日のことでした。
その処刑にのぞんでかしく様は油揚げを所望し、その油を髪につけてきれいにつきつけ町々をひきまわされたので、女の身だしなみを忘れぬ奥ゆかしさが評判となり、芝居に仕立てられました。

法清寺は俗にかしく寺ともいわれ、凶を転じて福となすよいまもり(酔い守り)を授与し、命日に毎年かしく祭を執行しています。
当日は正午から3時までで、法要が行われたあと、落語や舞踊が行われます。また、かしく祭にいくとかしくそば引換券がもらえ、瓢亭でかしくそばが振る舞われます。