綾戸國中(あやとくなか)神社は、日本三大祭である祇園祭で大変重要な位置を占める神社で、祇園祭の神輿が八坂神社を出て巡行できるのも、この綾戸國中神社の久世駒形稚児のおかげです。

祭礼は、7月13日の社参、7月17日の神幸祭7月24日の環幸祭から成り、社参の日は神社で久世駒形が身を清めて神事が行われ、神幸祭では馬に乗ったまま八坂神社の境内へ進んで行き、素戔嗚尊の荒魂(あらみたま)を八坂神社へ届ける役割を果たします。

八坂神社の和魂(にぎみたま)と到着した荒魂が一体となることで、八坂神社から初めて神輿を出すことができるのです。そして環幸祭は、この荒魂が元の綾戸國中神社へ戻る儀式です。