祭りの囃子から名付けられた「ケンケト祭り」。無形民俗文化財に指定され、毎年フォトコンテストまで行われる郷土色豊かなお祭りです。
杉之木神社で氏子各戸の11~21歳の長男が、色彩豊かな出し物と、揃いの衣装を着て、太鼓と鉦(かね)を打ち鳴らしながら御旅所までなぎなた踊りを奉納して歩きます。
その衣装は、織田信長が水口で戦った際に、従軍していた地元の人々の鎧を脱いだ格好とも言われています。

杉之木神社へ、長刀降りの振子、鉦打ち、イナブロ(サギ)の一行が渡ります。
渡りの途中、突然見物客がイナブロの縄を引っ張って引き倒そうとますが、そうはさせまいと割竹を持った警護の青年が必死に叩き飛ばそうとして守ります。
イナブロを数多く倒した年ほど豊作で、イナブロに付けられている五色の短冊を持ち帰ると厄除けになるという言われから、見物客ともに必死になります。
このやり取りを追い立てるかのうように、鉦がケンケ、ケンケドと早打ちを繰り返すのです。

最後に、長刀の両端を持ってその間を飛び越えたり、空高く放り上げて落ちてくるのを途中で止めたりなど、長刀を使ったあらゆる芸が披露されます。