奈良県宇陀市の菅原神社では、毎年2月25日に「おんだ祭」が催されます。おんだ祭は御田植ともいわれ、新春にこの秋の五穀豊穣を祈願する神事です。各地域により様々な形式がとられています。

菅原神社では農作業を狂言形式でユーモラスに模擬的に演じ、豊作を祈願する農耕儀礼です。境内の四隅に青竹をたてしめ縄を張った仮の神田で行われます。翁面の田主さんが鍬で耕したり、牛面の子供が鋤を引いたり、田主が「福の種 蒔こうよ」と種を蒔いたりする田植えの所作をユーモラスに行います。種まきは時として観客に向かって蒔かれることもあり歓声があがります。