「筑後の土蔵」は、久留米市にある山口酒造場で昭和62(1987)年から行われている、蔵開きのイベントです。

山口酒造場は天保3(1832)年に創業した老舗で、筑後の土蔵を開いた最初の経緯は「蔵でできたできたてのお酒をの美味しさを味わってほしい」というものでした。

当時はお酒を冷蔵管理する文化がなく、流通していたお酒は劣化してもともとの味を留めていないことが多くあり、おいしいお酒を知らない消費者がいることに心を痛めたことを契機としています。

現在では、消費者や流通業者の意識も変わり、当初の目的を果たしたため、以前は春先に蔵開きとして行なっていたものを、秋に開催時期を写し、グルメやパッチワークや絵画など、さまざまなアートとコラボした企画となって、人々を楽しませています。