長野県伊那市美篶にて毎年お盆前の8月6日に行われる六道地蔵尊の縁日祭は、亡くなった先祖の霊をお迎えする伝統の行事です。
平安時代、平清盛が全国に作らせた6つの地蔵のうちの1つが六道地蔵尊であるとされ、縁日祭のこの日だけ宝蔵から出されます。

未明から早朝にかけて参拝客が並び、お堂に線香をお供えして手を合わせ、仏様が宿ると言われている松の枝やお札を大事に持ち帰ります。
中には子供を亡くした方が南側の賽の河原に参拝し、涙を浮かべながら小石を積んで供養する姿も。

前日は縁日祭の準備として祭壇の組み立てや、松の小枝約2000本の採取、枝やお札を袋に入れて用意する作業などを上下川手区の老年会メンバー20人ほどで行っています。
毎年800人が訪れるこの行事は住民にとってなくてはならないものです。

※礼拝料(松の枝・お札)700円