長井市では約40の神社において勇壮な黒獅子祭りが行われており、熊野神社の獅子舞もその一つです。

この地域の黒獅子は黒く、目玉が丸く飛び出ており、眉が目玉の後方に位置しているのが特徴です。漆黒の獅子頭はこの地域特有のもので、その獅子頭に波頭を表した大幕をつけ、大人数の舞手が入る獅子は「ムカデ獅子」と呼ばれ、躍動的で力強い迫力があります。

熊野神社は古くから地域住民の産土神として信仰が厚く、本殿は標高約600mの熊野山頂にあります。この神社の庭獅子は、上り下りの舞があり、警護が警護棒を獅子の口に噛ませて格闘するのが特徴的です。

安産や火伏せ、厄除け、子供の成長等を祈願する伝統神事として、例祭日には警護に先導された黒獅子が、氏子一軒一軒を練り歩き祓い清めます。