寛政10年(1798)にはすでに行われていたといわれる、樋越神明宮の春桑祭。
その年の豊作を予祝して行う田遊びの神事で、毎年2月11日に行われます。
神明宮の拝殿で祭典が行われた後、榊や樫の枝に餅をつけて鍬に見立てたものを持った「鍬持」が拝殿前でくろぬりの仕草などをし、祭典長の禰宜が「春鍬よーし」と叫ぶと、一同が「いつも、いつも、もも世よーし」と唱和し、その年の豊作や無病息災を祈願します。
これを3回繰り返すと持っていた鍬を投げ、観衆が鍬を奪い合います。
とった鍬を家に飾っておくと蚕養があたるといわれるほか、一緒にまかれた稲穂のついたままの初穂を拾った人の家は豊作間違いなしといわれています。
このお祭りは平成14年2月12日に国の重要無形民俗文化財に指定されています。