抗全神社で「御田植神事」が行われます。五穀豊穣を祈願する行事で、国の無形民俗文化財に指定されています。

抗全神社での神事の成立については、証誠殿を祀るきっかけとなった熊野権現の像と共に翁の面があり、その口に稲籾を含んでいるのを不思議に思ったところ、夢に老翁が現れて「人を選んで田に植えよ」と教えたので、猿楽の家の者がえらばれ、神面をつけて翁舞を舞ったのがはじまりとされています。
拝殿を田に見立て、猿楽の所作で行われる古い様式を今に残すもので、幼子姿の人形に飯をたべさせたりするユーモラスな場面もみられます。
神事の中で蒔かれる種籾は「福の種」といい、金運・福徳のお守りとして持ち帰ることができます。